物々訓倶楽部

第3回 投稿作品【自由部門】

2012年11月1日

第3回募集(2012年8月15日~10月14日)に寄せられた「自由部門」の作品をご紹介します。
今回も、心に響く珠玉訓がズラリ。
個性豊かな作品の数々を、じっくり味わってください。
ご投稿いただいた皆様、ありがとうございました!

『永遠』なんてない。
『永遠に』という夢があるだけだ。
―――― ダイヤモンド

作者:お題:

一度失った信用を、
取り戻すのは難しい。
真摯に悔い改め、
再び手間と時間を
惜しまなければ、
以前よりも更に輝く。
―――― 今治タオル

作者:お題:

僕は
どんどん背が低くなっていく。
消しカスは僕の命だ。
―――― 消しゴム

作者:お題: 、

痴話喧嘩に使用しないでください。
―――― 皿

作者:お題: 、

僕はみんなの好きな
チャンネルをつけている。
僕も好きなテレビを見たい。
―――― テレビのリモコン

作者:お題: 、

天気のせい?
便利のせい?
もっと開けて!
―――― 窓

作者:お題:

一筆選評

今回の「自由部門」の一筆選は、無頼庵さん作「ダイヤモンド」です。

澄みきった体から発せられる美しい輝きと、氷のように硬く冷やかな印象が同居する、宝石の女王「ダイヤモンド」。そんな「ダイヤモンド」がクールな口調で淡々と世の真理を語った、儚くも美しい一訓です。

「『永遠』なんてない。/『永遠に』という夢があるだけだ。」

しかし、逆に言うと、人間は「夢」を持つことができる、ということ。そう考えると、儚い世界に、一筋の明かりが差し込みます。そこが、美しい。そこが、素晴らしい。ふと、「ダイヤモンド」の輝きは、人間たちの「夢」を体現しているのではないか、とさえ思えてくる。そんな味わい深い一訓です。

この他にも、素敵な作品がズラリ。電話以外の機能が充実して本業の影が少々薄らいでいる昨今の携帯電話の声がシンプルに力強く表現された、後援会池の会さん作「携帯電話」、“打たれるプロ”であるテニスボールの本音が胸を打つ、テレメンテイコさんの一訓、命を削って一生懸命働く消しゴムの声を素直に表現した、夏秋さん作「消しゴム」など、その出来栄えに深く感じ入りました。(一筆)