物々訓倶楽部

第5回 投稿作品【自由部門】

2013年3月2日

第5回募集(2012年12月15日~2013年2月14日)に寄せられた「自由部門」の作品をご紹介します。
ご投稿いただいた皆様、ありがとうございました!

節分過ぎたら、あいたたた。
あんたの書いた「志」
この字は「忘」と読むのかい?
―――― 壁の書初め

作者:お題:

擦違いと出会い。
出会っても、すぐにお別れ。
僕たちはライバルであり相棒だ。
―――― バット&ボール

作者:お題: 、

やっぱり表に顔がないから
ウケないのかなぁ
それにしても南の島は最高だね。
―――― 二千円札

作者:お題: 、

最近、旅してないんです。
沖縄とかに行ってみたいですね。
―――― 一万円札

作者:お題: 、

ぼくは
あなたの目に
ぴったりでありたい。
―――― メガネ

作者:お題:

一筆選評

今回の「自由部門」の一筆選は、月呑さん作「壁の書初め」です。

「節分過ぎたら、あいたたた。/あんたの書いた「志」/この字は「忘」と読むのかい?」

壁に飾られた書初めがユーモアたっぷり語る、戒めの一訓。この訓を読んで、思わず「あいたたた、私のことだぁ」と苦笑されている方も多いのではないでしょうか(笑) この一訓は、表現が冴えわたっています。「あいたたた」という印象的かつ人間味あふれる表現や、同じ「心」という字を持つ「志」と「忘」を巧く使っておられるところなど、心から拍手です。

かんちゃんさん作「サンダル」も、シンプルなのに奥が深い、ユーモアに満ちた一訓。もし二訓選べるなら、ぜひ一筆選に撰定させていただきたいところでした。昨今では男性用のサンダルまでファッショナブルになり、つい「ラクだし、このまま遠出してもいいか」なんて気になったりしますよね。サンダルひとつで、時代の流れや、人々の感覚の変化などをアレコレ考えさせてくれる、味わい深い一訓です。

この他にも、個性的な訓がズラリ。ふたつの「物」がデュエット(?)で織りなす、無頼庵さんの異色の一訓「バット&ボール」。発想が新鮮で、ウィットに富んだ馬毛野 弥次さん作「当たり馬券」。思わず千円札と五千円札バージョンも読んでみたくなる、かんちゃんさんのお札シリーズ。つねに、かける人の目に「ぴったり」であることが求められるメガネの誠意あふれる想いが伝わってくる、夏秋さん(小学四年生)作「メガネ」。どれも素敵な出来栄えで、感じ入りました。(一筆)