物々訓倶楽部

第21回 投稿作品【自由部門】

2016年1月15日

第21回募集(2015年10月15日~12月14日)に寄せられた「自由部門」の作品をご紹介します。
ご投稿いただいた皆様、ありがとうございました!

うちで、宅飲みして
うちで、まったりデートして
うちで、パソコン三昧?
…まぁ、お金は貯まるだろうな。
―――― 小槌

作者:お題:

すぐに
ベタベタひっついちゃって!
まぁ、それが
いつまでも新鮮でいられる
秘訣なんだろうなぁ。
―――― 食品用ラップ

作者:お題:

一筆選評

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

では、さっそく今年最初の一筆選評を進めたいと思います。

今回の「自由部門」の一筆選は、数々の傑作を生み出し、昨年6月に訓人(物々訓プロジェクト公認作家)に認定されたSSじゅうさんの一訓です。

「うちで、宅飲みして/うちで、まったりデートして/うちで、パソコン三昧?/…まぁ、お金は貯まるだろうな。――――小槌」

「小槌」からここまで発展させ、訓として巧くまとめ上げる芸当は、さすがです。「うちで」と「小槌」で、「打ち出の小槌」。「うちで」を連呼することで、「小槌」を何度も振っているような印象を醸しつつ、「…まぁ、お金は貯まるだろうな。」で締める。そして言外に「果たして、それでいいのかな?」という疑問の余韻を残す。うーむ、素晴らしい構成ですね。この一訓には、非常に高度なテクニックが凝縮されています。拍手。

SSじゅうさんの他の二訓「ボイスレコーダー」「食品用ラップ」も、これぞ物々訓!という快作。物の特徴を活かしながら、セリフをしっかり訓に昇華した、見事な作品です。

Yukkomomさんの一訓も、軽妙でいて味わい深い佳作です。

「最後の一枚まで/ちゃんと/見てよ。――――日めくりカレンダー」

大晦日は何かと慌ただしい上に、すでに心は新年を向いていますからね。早々と新年のカレンダーを掛けちゃってたりして(笑)でも、それはちょっと残念なこと。一年を、最後の一日までじっくりと味わう……そんな心のゆとりが、ほしいものですね。……とか何とか言いながら、僕も昨年の大晦日は慌ただしくて、まったく余裕がなかったので、今年の大晦日こそは、この訓を思い出しつつ、ちょっとはゆとりをもって過ごしたいと思います。まだ新年が明けたばかりですが(笑)(物々訓主宰/一筆)