物々訓倶楽部

第21回 投稿作品【課題部門】

2016年1月15日

第21回募集(2015年10月15日~12月14日)に寄せられた「課題部門」の作品をご紹介します。
ご投稿いただいた皆様、ありがとうございました!

お題:財布

見たいのは
諭吉さんでなくて
みんなの赤ら顔だよね
―――― 財布

作者:お題:

財布がふくらむ期待がふくらむ宝
くじ。はずれて、しぼんで、また
次回。でも、それでいい。何度も
期待を楽しめるのだから。
―――― 財布

作者:お題:

ひっくりかえさないで!
でてくるのは
ポイントカードだけ。
―――― 財布

作者:お題:

一筆選評

今回の「課題部門」の一筆選は、ヅキーさんの一訓です。

「見たいのは/諭吉さんでなくて/みんなの赤ら顔だよね――――財布」

素敵な訓ですね。何だか、あったかい気分になります。よき仲間たちと、笑顔で杯を酌み交わす。そんな愉快なひと時は、お金では買えません。やさしい語り口で、ふっと大切なことを思い出させてくれる快作です。作訓のテクニックも素晴らしい。一万円札の諭吉さんの顔と、お酒を飲んだみんなの赤ら顔の対比、これは秀逸です。ビジュアルがパッと思い浮かびます。

ぼた餅さんの作品は、前向きな気分になれる一訓。

「財布がふくらむ期待がふくらむ宝/くじ。はずれて、しぼんで、また/次回。でも、それでいい。何度も/期待を楽しめるのだから。――――財布」

そうですよね。宝くじは、何度も期待をもつことができて、それを楽しめるってとこが、素敵なんですよね。そりゃ当たって財布がふくらんでくれたら嬉しいけれど(笑)こんな前向きな姿勢、日々の生活でも大切にしたいですね。(物々訓主宰/一筆)