物々訓倶楽部

第33回 投稿作品【課題部門】

2018年1月20日

第33回募集(2017年10月15日~12月14日)に寄せられた「課題部門」の作品をご紹介します。ご投稿いただいた皆様、ありがとうございました!

お題:地球儀

表裏ないタイプだ、って
自分では思ってるんだけど
―――― 地球儀

作者:お題:

斜に構えたから四季がある

とんがってていいんだよ
―――― 地球儀

作者:お題:

僕を見てごらん。
君が抱えている
小さな悩みや迷い。
まだ見たこともない
広い地球の世界から
答えがみつかるはずだ。
―――― 地球儀

作者:お題:

「こんなに近いんだ」

よくぞ気づいた

さぁ旅立とう
―――― 地球儀

作者:お題:

僕と一緒に
世界一周旅行をしませんか。
―――― 地球儀

作者:お題:

個性だしてもいいですか
―――― 地球儀

作者:お題:

ボクは分家のようなもの
でも最近、何故かカラダが
ブツブツ グルグル

本家の地球さん調子どう?
―――― 机の地球儀

作者:お題:

しりとりで負けられない時には
私を思い出してくださいね
―――― 地球儀

作者:お題:

ボクを持つヒトは
なかなかの波乱万丈の人生
送るようだね

次にボクを持つヒトは
何人目になる?
―――― 或る場所の地球儀

作者:お題:

一筆選評

今回の課題部門のお題は「地球儀」。一筆選は、詩のぶさんの訓とヅキーさんの訓とで悩みましたが、最終的に詩のぶさんの一訓に決めました。どちらも甲乙つけがたい素敵な訓でした。詩のぶさんは、課題部門と自由部門の一筆選、ダブル制覇となります。おめでとうございます! 自由部門の一筆選評でも書きましたが、詩のぶさんはもはや「訓人」級ですね。

表裏ないタイプだ、って
自分では思ってるんだけど
     ――――地球儀

ユーモアと深みを兼ね備えた秀作。実に含蓄に富んだ一訓です。地球は丸いから、一見、表裏(違い)がないように思えますが、その実は違います。地形も、棲んでいる生物も、生え咲いている植物も違う。人種も国も違う。それぞれの個性も違う。もっと言えば、人は一人ひとり、みんな違う。遠くから見ていたら分からないような違いが、たくさんある。そうした違いを抱えながら、僕ら生き物は、この丸い星の上で共生しています。これは地球規模の話に限ったことではありません。社会だって会社だって、人が集まるところには共通して言えることでしょう。近づいてみないと分からないことって、たくさんある。そんなことを改めて考えさせてもらいました。

次に、ヅキーさんの一訓。

斜に構えたから四季がある

とんがってていいんだよ
     ――――地球儀

この訓も、実に味わい深い。地球が傾いているから、季節が存在する。この科学的事実を、人の場合に置き換えて語った快作です(この手法、新鮮!)。もし斜に構える人がいなくて、みんなが正論ばかり唱えたり、協調ばかりにこだわっていたとしたら……四季のような多様性は生まれない。変化に乏しく、発展性もない。何よりも、つまらない! 僕などは、つい正論や協調に寄りがちですが、もしかしたらそれは、僕に自信や勇気が乏しいからかもしれませんね。「斜に構える」のって、意外と自信や勇気が必要だと思います。とは言え、協調も大切。要はバランスなのかなぁ。おっと、この発想が、これまた「とんがって」ない(笑)

Star さんの一訓も、やさしくて前向きで、素敵です。スケールが大きくて、希望や可能性に満ちています。

僕を見てごらん。
君が抱えている
小さな悩みや迷い。
まだ見たこともない
広い地球の世界から
答えがみつかるはずだ。
   ――――地球儀

今の自分にとっては大きな悩みや迷いかもしれないけれど、ちょっと目を引いて視野を広げると、ひょっとしたらちっぽけな問題に思えてくるかもしれません。近づけば大きく見えるし、離れれば小さく見える。心の目も、人の目と同じなのかもしれません。自分と向き合うことも大切ですが、時には、自分を俯瞰する時間も必要なのでしょう。

さて、今回はこのあたりで失礼して、筆を置かせていただきます。作品をお寄せいただいた皆さん、ありがとうございました。またの投稿をお待ちしています。

蛇足ながら、最後に僕も一訓。

丸い星に暮らしてるのに、
君らは丸くないようですね。
争いはやめてください。
―――― 地球儀

作者:お題:

(物々訓主宰/一筆)

「自由部門」もありますので、ぜひそちらもご覧ください。