多趣多彩【第9回】

4名の新たな「訓人」が誕生!

2015年6月30日

物々訓には「訓人認定」というシステムがあります。物々訓プロジェクトが公認した作家に、その証として「訓人」の称号を授与するというもので、今回新たに4名が認定されました。

認定は、下記の内容を総合的に判断して行います。

●作品の量と出来栄え
●作品募集(自由部門/課題部門)にお寄せいただいた訓の中から主宰・一筆が選ぶベスト訓「一筆選」への選出数
●物々訓参加歴
●物々訓を即興で綴るリアルイベント「訓会」への参加実績 など

第一号の一閃君(現在は物々訓プロジェクトのメンバー)、第二号の夏秋さんにつづき、今回訓人となったのは、次の方々です。

第三号 Pさん
第四号 玲緒さん
第五号 SSじゅうさん
第六号 メメ倉さん

Pさんは、2013年3月から作品をご投稿いただくようになり、その記念すべき第1作目から、いきなり一筆選に選出された実績をお持ちです(下記が、その訓「カレンダー」)。その後も質の高い訓をご投稿いただき、課題部門の一筆選に合計3回選出。また訓会にも度々ご参加いただくなど、大いにご活躍されている女流作家です。

私が薄くなった分だけ
あなたの人生が厚くなっています
―――― カレンダー

作者:お題:

玲緒さんは、2013年6月に開催された第1回・訓会にご参加いただき、その際に綴られた訓が、現在でも高い人気を誇っています(下記が、その訓「鏡」)。その後、多くの傑作をご投稿いただき、課題部門の一筆選に合計3回選出(うち2回は連続)。また訓会にも度々ご参加いただき、毎回のように訓会ベスト訓に選ばれるなど、素晴らしい実績をお持ちです。

あなたの笑顔が好きです
私を笑顔にしてくれるから
―――― 鏡

作者:お題:

SSじゅうさんは、2013年10月から作品をご投稿いただくようになり、Pさん同様、初回からいきなり一筆選に選出(下記が、その訓「扇風機」)。その後、初回分を含め、なんと8連続で自由部門の一筆選を独占するという快挙を成し遂げています。さらに第15回・作品募集では、自由部門と課題部門の一筆選をダブル制覇。作品の質の高さには定評があり、その安定感は揺るぎないものとなっています(自由部門8回、課題部門1回、合計9回、一筆選に選出)。

イエスマンにはならないと
心に決めて生きています。
―――― 扇風機

作者:お題: 、

メメ倉さんは、2013年10月から作品をご投稿いただくようになり、数々の名訓を発表されています。一筆選には、課題部門で2回(連続)、自由部門で1回、合計3回選出(下記が、そのうちの一訓「目覚まし時計」)。SSじゅうさんと並ぶ、スゴ腕の男性作家です。

さあ、目を開けろ。
瞼の向こうには、
目の覚めるような出来事が、
きっと、待っているぞ。
―――― 目覚まし時計

作者:お題:

この4名の物々訓名人に、訓人認定証とオリジナル落款(物々訓プロジェクトのアートディレクター・佐藤わたる君がデザイン)を贈るべく、先日、ささやかながら訓人認定式を行いました。Pさんと玲緒さんについては、6/7に東京・要町のカフェにて。SSじゅうさんとメメ倉さんについては、それぞれ6/26と6/16に、物々訓を運営する株式会社一筆のオフィスにて。いずれの日も、皆さんとさまざまなお話を交わすことができ、とても有意義な認定式となりました。

訓人認定証

そんな新・訓人の皆さんから、メッセージをいただきましたので、ここでご紹介させていただきます。その前に、私、主宰・一筆からひと言。皆さんには、日頃から物々訓をご愛顧いただき、心から感謝しています。どうもありがとうございます。皆さんの作品を、毎回楽しみにしています。どうぞこれからも、よろしくお願いいたします!

【新・訓人の皆さんからのメッセージ】

●Pさん

このたびは訓人認定ありがとうございます。大人になってから賞状をいただく機会なんてなかなかないので、ほくほくした気分になってしまいました。

物々訓と出会ったのは二年ほど前。三分講座でてほどきを受け、うーんとひねり、その場で投稿したのが訓初めです。それから二ヶ月に一度の課題でいろんなモノの気持ちになるのを楽しみに訓を詠んできました。

物々訓を始めてから、目の前のモノを見て、なぜこれがここにこうしてあるのだろう…ということを考えるようになりました。そうするうちに、身の回りから徐々に無駄なものが減り、職場の机がきれいになってきたという思わぬ副産物も…!

今後、訓人としてこのエンタテインメントをますます多くの方と共有できたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。

P訓

●玲緒さん

認定式に寄せて

この度は訓人に選んでいただきありがとうございます。物言わぬ者に物言わす物々訓。物の立場を借りることで、普段の自分では言えないことも言えてしまう心地よさがあります。また人間の立場を離れてみることで、物はそれぞれ人間たちをどう見ているのか、却って人間についていつも考えさせられます。アットホームな雰囲気の訓会も魅力ですので、これからもますます多くの方と訓人仲間になれますよう、物々訓の発展を心からお祈りしております。

玲緒訓

●SSじゅうさん

毎回投稿をする際に、「う~ん。こんなのでいいのかなぁ」と悩みながら投稿をしていたため、今回訓人に認定していただき、ちょっとだけ自信がつきました。

通勤電車の中、お風呂の中、パソコンが「しばらくお待ち下さい」と言ったまま考え込んでしまった時等々…ちょっと空いた時間に気軽にできるため、毎回楽しく投稿させていただいています。

私はできるだけ、「身近にあるもの」「モノ(人が作り出したもの)であること)」を題材にしようと心がけています。

これからも様々なモノに代わり、気持ちを伝え、特徴をアピールすることができるような訓を作ることができればと思います。

この度は訓人に認定いただき、ありがとうございました。

●メメ倉さん

この度、物々訓公認作家「訓人」に認定いただいたメメ倉です。

「訓人」。どうしよう。凄そうな称号です。お題を聞けば、するりと皆を唸らせるような訓を生み出し、辺りを見渡せば、目に留まる物をたちどころに訓に昇華する、物々訓の名人達人玄人。きっとそんなことを期待されているに違いないです。どうしよう。

物々訓作成において、メメ倉は難産型なんです。お題を聞いて、パッと訓を思い付くこともありますが、そんな幸せは極々稀で、大抵の場合には頭を捻り首を傾げ、寝転がったりうろつき回ったり、何とかアイデアを引き出そうと躍起になった挙句に、何も浮かばないので不貞寝したりして……

おそらく他の人と比べても、物々訓作成速度は遅いと思うのですが、それでも作品募集に毎回一つ二つと作品を投稿できているのは、月並みな言い方ではありますが、その作成の過程が何とも楽しいからなのでしょう。

物々訓の作成過程は、発見の場でもあります。今まで真正面からしか見ていなかった物を、首を傾げたり寝転がったりして別の面が見えないかと探します。

この物と人間との関わり合い方はどういうものだろう。人間にとってこの物はどんな存在なんだろう。逆にこの物から見たら人間は何なんだろう。この物が私に説教をしてくれるとしたら。落ち込んでいる時にこの物に言って欲しい慰めの言葉は……

普段、私達の身の回りには様々な物が溢れていますが、当然のことながら、その一つ一つに目を向けることはあまりありません。しかし、物々訓を作ろうとすると、どうしたって物を意識しますし、考えを深めようとします。その、いつもならば何気なく見過ごしてしまう「路傍の意思」に気付くことが、物々訓の出発点であり、楽しさなんだと思います。

その楽しさに満ちた場を与えて下さる物々訓プロジェクトの皆様と投稿者の方々には、この場を借りて深くお礼を申し上げたいと思います。「訓人」認定ありがとうございます。

一緒に楽しんでいきましょう。

メメ倉訓