訓友来訪【第8回】

長尾明子(minokamo)さん料理家・写真家

2013年6月10日

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美味しい、の記憶

今は大人の私が子供の頃、時々おばあちゃんの家に行っていました。
地名は岐阜県加茂郡七宗町神淵(かぶち)。
そこでは、裏山に水晶のカケラを求めて探検に行ったり、
川では熊のように手つかみで魚を捕まえてみたり、
畑の野菜たちを収穫させてもらったり。
沢山遊んだ後は、土間のあった台所でおばあちゃんと夕ご飯の準備を一緒にしていました。
大きくなりすぎた胡瓜は青しそと塩で馴染ませておくと、
薪で炊いた湯船に浸かり私がホカホカと上がったころには、その胡瓜は丁度良い頃合いとなりご馳走となって食卓に上がっているのでした。

おばあちゃんのご飯。美味しいって、おかわりって、夢中で頂いてました。
今でも「 美味しい 」記憶、として残っています。
残っているというより、今の私の美味しい基準になっているように思うのです。

それから大人になった私は、料理を日常でも、仕事でもするようになりました。
今でもよく思う、おばあちゃんのように、
かっこよく見せよう、とか思わない
その時の、その人の為に作る、日常のご馳走。

そんな肩に力の入らないお料理を作りたいな、と日々思うのです。
そうして、みなさんと楽しくご飯を一緒に出来たら嬉しい。
私の提案でなくても、みなさん美味しい毎日を送っていらしたらそれも嬉しいのです。

今日も明日も、毎日ご馳走さまです!。